さて、「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」感想です。
公式HPはこちら。
今回使用した攻略HPはこちら。
シナリオは一本道なので、データベースとしての意味合いが強いですね。
配慮はしているつもりですが、多少ネタバレがあるかもしれません。
お気をつけ下さい。
・ゲーム
ADVパートとSLGパートに分かれているゲームです。
PC版で主眼はADVに、SLGはその表現を助ける意味合いが強かったのですが、
今回は「フライトプラン」が開発に加わったことによりSLG部分も強化されています。
ただ、個人的にはそれでもSLG部だけで満足できるような完成度ではないです。
あくまで戦闘の幅が若干広がっただけかと。それはまた後ほど。
ADV部分は一本道。
移動先を選んでいけば、最後には必ず全イベントを見れるようになっています。
気の向くままに選びましょう。
システム面について。
セーブロードに若干の遅さを感じるのは普段PCしか触らないからでしょうね。
バックログからの音声再生等の基本的なものは揃っております。
無いものは個人での音声ON/OFF、オートモードですね。
印象としては可もなく不可もなく、と言った感じ。
戦闘パートについて。
PC版との変更点は
アイテム・装備・スキルの概念の追加、クリティカル・ミスの判定、
向いている方向によるダメージ変化、連撃のLV依存化、協撃の追加、状態異常の追加、
ぐらいですかね。
難易度は若干上がっている感じです。
アイテム・装備ともに自由度はあまり大きくなく(あわせて2つまで。装備は1つまで)、
その他の追加要素も含めてあくまで戦闘の彩り、といったレベルに抑えられています。
戦闘後に得られるポイントもPC版と比べて減った印象。
その分LVによる能力の伸びが増えてるのかな?
弱いキャラは使いやすくなったけど、突出した強さを持ったキャラは作りにくいですね。
偏った育て方もしにくくなっているので、そこはちょっと面白くないかな、と。
アイテムとあわせて若干自由度が上がったかな、というところですね。
音声について。
これはもう素晴らしい追加要素でした。
ストーリー・キャラ共に素晴らしいレベルで盛り立て、
ゲーム全体の雰囲気を一気に押し上げてくれています。
違和感のある声の割り当てが殆ど無く(ハウエンクアがちょっと意外だったぐらい)
非常にキャライメージに合った声で熱演してくれています。
特にハクオロとエルルゥは出番が多いだけによくこれだけ良い声優を当ててくれたなぁ、
とプレイしていてちょっと感動しました。素晴らしい!
・ストーリー
詳しくは公式参照。
基本は伝記ファンタジーといった感じ。
一村落から蜂起し、国を建国し、さらに周囲の争いに巻き込まれていく感じです。
その根本にはハクオロの素性が関係していた、みたいな。
全編に渡って基本はコメディ、シナリオの要所要所でシリアスな展開を繰り広げます。
キャラの動かし方とシナリオが絶妙にマッチしており、感情移入度はかなり高いです。
メインストーリーはしっかりと作られています。
序盤から存在する謎にはきちんと意味があり、それが後々非常に大事な要素となります。
ハクオロの仮面はなんなのか、なぜ耳や尻尾があるのか、
なぜウィツァルネミテアの解釈に二通りのものがあるのか、などなど。
ただ、若干終盤の展開はそれまでの話からぶっ飛んでいて、
いきなりの展開に面食らう方も多いのではないかと。展開も速いですしね。
一本道ですので、最終的なヒロインは決定しています。
ですがそれ以外のキャラとの付き合いもきちんと描かれているので不満は無いかと。
女性キャラのみではなく、男性キャラのイベントも豊富。面白いです。
全編通してのプレイ時間は、あまりしっかりと音声を聞かないで30時間弱ぐらいでした。
こういったゲームとしてはかなりのボリュームを誇っているのではないかと。
新キャラについて。
(ネタバレ反転⇒)正直言って期待していたほどのレベルではありませんでした。
元々完成していたメインストーリーに絡めるのは難しかったのか、
ある部分でのサブストーリー的な感じで登場してくるだけでした。
その部分だけでの描写なら中々良いキャラなのですが、如何せん出番が少なすぎます。
エピローグに登場していたのが唯一の救いですか。
もうちょっと後々まで単発のイベントで絡められたと思うんですけどねー。
(ネタバレ終わり)
・キャラ
皆素晴らしいキャラ達です。不要なキャラがいません。
新キャラ「カムチャタール」も既存のキャラに被ることなく良い味を出しております。
まあそれでもやはりトウカ・クウヤに敵う者はいないんですけどね!
ただやはり若干救いのない終わり方をするキャラもいるので注意です。
PS2版ではなんらかの救済が入るかと思ってたんですが。
まあでも下手な救済が入ってもそれはそれで興醒めになりかねないですけどね。
・エッチ
本番の描写が文章のみで簡潔にあるところもありますが、基本的には差し替えですね。
文章のみで表現のところは物語上差し替えてはならないところで、
差し替えられているところは物語上あまり意味のないHシーンだった、ということで。
・CG
文句なし。これはもう文句なし。
ただやはりPC版からの期間が開いているので、
新規CGの絵柄の変化に若干違和感を覚えることも。
・総評
評価:B
やはり何度プレイしても名作。
ストーリーもだけれど、やはりそれぞれのキャラの魅力が半端じゃないです。
声がついて尚更。実に素晴らしい。
戦闘パートは一般コンシューマと比べると一段落ちるレベルですが、
それでもつまらないというわけではないのでギャルゲーとしては充分ではないかと。
クリア後の難易度変更があれば神ゲーだったんですけどね。
そこが惜しまれてなりません。
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ここから先はネタバレ全開です。閲覧には注意をお願いします。
んでまあ、恒例のだらだら話でも。
とりあえずプレイしていて思ったことはこっちでも読んでみてください。
でも今見返すと凄い読みづらいですね。どこでそれを思ったのかがわかりづらい。
せめて戦闘がどこまで終了しているのかを書いておけばよかったです。
まあ今更ですね。
とりあえずプレイして一番印象深いのがボイスですね。
正直ボイスにここまで感動したのは初めてです。
多分最初から声ありで出してたらここまで感動はしてなかったんでしょうね。
一度声無しでプレイしていて、そのあとプレイ時の印象に
ぴたりと嵌った声優キャスティングがされたからこその感動でしょう。
PC版をプレイした人も声だけのために買う価値はあると思います。
んで逆に残念だった点として、思ったほどのPC版からの変化が無かったことですね。
もうちょっと戦闘パートからストーリーから変更点があるかと思ったのですが。
カムチャタールも都合2時間ぐらいしかまともに登場しませんし、
戦闘も幅が広がったとはいえ根幹がそのままだから変わり映えしないしー。
ちょっと期待しすぎていた感はありますね。
普通の移植作としてみれば十分以上に頑張っているとは思うのですが。
もっと細かい感想いろいろ。
エロシーンが抜けたことでユズハの影の薄さが酷い。
どっか出番あったっけ?、とかつい思ってしまいますよ。
細かいイベントでは結構顔を出すんですけどね。
通常戦闘にもラストバトル後のイベントにも参加しないから印象薄いー。
エロシーンがあっても薄かったんですけど、それより酷いですよ。
あと最近巨乳系もちょっと受け付けるようになったせいかウルトを育ててました。
何気に良いよね、ウルト。戦闘ではすげー使いづらいですが。
光の術法も範囲広いけど回数少ないし威力低いし……、エフェクトは良いですが。
ちゅごーん、て感じ。
カムチャタールは可愛いけど出番少なすぎ。
あの少なさにはマジでびびりました。え、こんだけ? みたいな。
あと絡む先がクロウというのもまたびっくり。
まあクロウもあそこではかっこよかったんで良いんですけどね。
新たな一面を見せてくれたと言う意味では非常に良い配役かと。
ベナウィとカムチャよりはクロウとカムチャのほうが数十倍良いですもんね。
三枚目だからこそああいった新たな一面が引き立つと言うか。
で、最後にエルアル姉妹。
終盤どっちも微妙に影薄いですよね。
最後の最後にアルルゥが爆発しましたが。あの語りと声は反則ですよ!
エルルゥはなぁ、あの終盤のシナリオの急ぎ足に巻き添えにされて割を食った感じ。
あそこらへんをもっとしっかりと描写してればもっと良いキャラになっていたでしょうに。
最後で締めを任されているのでメインヒロインの面目躍如といったところでしょうか。
途中からクーヤがヒロインっぽくなってますもんね。なってるよね。
私の贔屓目じゃないですよね。
で、総評のところでも書きましたが、総じて良作と言って良い出来だと思います。
キャラがしっかりしていれば多少シナリオがアレでも楽しめますが、
これはキャラが最高でシナリオも結構良いので十分楽しめます。
もうちょっと各キャラのサブイベントを増やしても良かったかとも思いますが。
ちなみに私の周りでこのゲームを初ギャルゲとして買った人が結構います。
アニメ効果ですかね? 販促としてかなりの効果を挙げていると思いますよ。
アニメOPをオマケで見れますがクオリティ高そうですもんね。見たいなぁ。
「うたわれるもの ~散りゆく者への子守唄~」感想
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