今回はLeaf渾身(?)の3DRPG、「君が呼ぶ、メギドの丘で」の感想です。
ALICE、Leafと3Dを駆使したエロゲーが連続していますが、
今現在の鬱屈したエロゲ業界に、大手は不安を抱いているという表れですかね?
3Dがブレイクスルーとなるかは、個人的にかなり微妙だとは思いますが。
今回利用させていただいた攻略ページはこちら。「愚者の館」様に大いなる感謝を。
・ゲーム
冒頭でも述べていますが、システムは3DRPG。
エロゲでは非常に珍しく、パーティーを組んでのターン制バトル、
さらに戦闘シーンを3Dで描写するという方式を取っています。
PS中期のRPGといった感じと思ってもらえればわかりやすいかな?
ストーリーは完全な一本道。
脇にサブイベントと呼ぶのもおこがましい
アイテム集めや隠しボスといったお遊び要素もありますが、
そちらは完全にストーリーとは切り離されているので、関係ありません。
サブイベント中でヒロイン達と言葉を交わすことすらないですしね。
より細かくシステムについて。
まず新規で開始するときにStoryモードとBattleモードを選べます。
Battleモードが通常で、Storyモードは被ダメがBattle時の半分となり、
戦闘の比重が薄れ、純粋にストーリーを追うことが出来るようになります。
個人的には、がっつりやり込みたいと思う人以外はStoryで良いかと。
Battleモードは、意外と難しい。
たかがエロゲのRPGだろwww、ぐらいの気持ちで始めると後悔します。
ちなみに、RPGは昔そこそこやってきたと自負する私ですら10回は全滅しました。
LV上げを怠ると雑魚敵にすら負けますし……。
自信がない方はStoryモードでやるのが良いと思います。
さらに、1週クリアするとDevilモードが出てきますが、
こちらは上述したBattleモードよりもさらに鬼畜な難易度となっているそうなので、
私はやる気すら起きません(^^;)
こちらは完全にやり込み向けっぽいので、よっぽどはまった人だけやればいいでしょう。
オプションに関して。
起動前にフルスクリーン/ウインドウズ、解像度や3D描画に関する設定、
コントローラへのボタン割り当てなどが可能。
ゲーム中からはメッセージ速度、オートモード速度、音量設定や、
音声設定(全てON/OFF、男のみOFF、主人公のみOFF、Hシーンのみ男OFF)、
メッセージ切り替え時に音声OFFを設定できます。
主人公のみはパッチ1.1適用後ですね。不評だったのでしょう。
未読Skipがついていないことに感想を書く段になって気付きましたが、
ctrlで代用できるし、会話が長いシーンも余りないので特に不都合はありませんでした。
ADV部分(会話画面)に関して。
こちらはごく普通。
バックログからの音声再生もありますし、特に問題はありません。
移動に関して。
キーボードでのFPSっぽい操作か、コントローラでの操作が可能です。
私はPSのコントローラをアダプタで繋いでプレイしました。
左スティックで移動、右スティックで視点変更ですね。
慣れるまではいまいちな感じでしたが、慣れれば意外と普通でした。
街以外では隊列で先頭のキャラが移動時のキャラになるので、
ヒロインキャラを先頭にして、視点変更でスカートを覗くのもまた一興でしょう。
何書いてるんだ俺は。
ちなみに今確認したところ、装備している防具によってはパンツも変わるようです。
ジェットブラックで確認。リノンさんマジアダルティーっす!
戦闘に関して。
ターン制バトルで、通常攻撃とスキル・防御を交えてHPを削り合います。
スキルは打撃系がHP消費、魔法系がMP消費です。
スキルは各キャラ6個ずつと少なめ。
各スキル毎に最大3種のパラメータがあり(威力・範囲・状態異常といった感じ)、
戦闘で入手できるSkillPointを消費してそれぞれのパラメータを上げます。
パラメータを上げる毎に消費するHP、MPも上昇するので、
上手く上げるパラメータを見極めないと、
1回スキルを使うだけでHPの半分を持って行かれるというアホな状況になりかねません。
注意して、必要な分だけを伸ばしていきましょう。
状態異常はそこまで怖くないですが(混乱以外)、
パラメータUP・DOWN系の補助魔法の効果が非常に大きいです。
後半のボスはこれを有効に活用しないとかなり厳しいので注意。
あと、パーティはベーグル・ヤハ・リノン・マリアで固定です。
セシリア等の魅力的なキャラは敵として戦うだけで、
自分で操ってプレイすることは出来ませんので御注意。
これはマジでダメだろ……。俺にセシリア使わせろよ……。ヤハよりセシリアだろ……。
基本的に、移動・戦闘共に非常にもっさりした感じなので、
プレイする際は加速器(Alquade Lite等)でプレイするのが良いと思います。
私は常に3倍速でプレイしていました。
加速器を使うことでエンカウント率も何故か下がるようですのでおすすめ!
通常状態でプレイしていた序盤、エンカウント率の高さにキレかけました。
加速器使うと、むしろ敵に合わなくなってLV上げに苦慮しましたが。
なんだろう、フレームでエンカウントを制御してるんですかね?
今回私がこのゲームにはまった要因は、
意外と高い難易度と、アイテム収集が意外と面白かったという2点です。
特にアイテム収集。
きついけど無理だとは思えない設定のアイテム交換、
それによって得られるアイテムの効果が苦労に見合っている。
しかも、終盤レアアイテムを必死で集めて交換してもらえるアイテムは、
非常に優秀な効果を持っている物ばかり。
燃えました。
エクストラボスを倒すに当たり、アイテム交換がほぼ必須というのも、
私のゲーマー魂に火を付けてくれました。
総プレイ時間は普通の人だとおそらく40時間程度かな。
LV上げやレアアイテムドロップ集め、エクストラボス撃破をある程度頑張った私の場合、
加速器を使っているので正確な時間はわかりませんが、70時間程度だと思います。
DEVILモードをクリアしようとすると……いくら時間がかかるのか想像もつきません。
ゲームとしてのボリュームはそれなりだと思います。
現在公式にてパッチが公開されています。
隊列の先頭を変更すると、特定の戦闘後で操作が効かなくなったりするようなので、
これからプレイする方は必ず当てておきましょう。
エンカウントボタンも追加されるのでLV上げも格段に楽になりますしね。
・ストーリー
世界は神(とされる存在)によって管理されている。
果ての砂漠からやってきたリノンにより、
主人公ベーグルはその神を打ち破れる血筋の者だ、あなたは救世主だ、と告げられる。
超アバウト。
でもまあ、基本ラインはこんな感じ。世界を救う!っていうのが主目的ですね。
世界を救うという割に、マップ作成の時間がなかったのか、
主人公達は幾度も同じマップ(計10個ほど)を走り回されます。
しかも、ゲーム中で登場する街は1つきり。
総登場人物は20名前後(適当)という非常にこぢんまりとした世界観。
やっていることは壮大なくせに、実際のプレイで受ける印象はそれとは真逆の、
箱庭の中をぐるぐる回らされているような徒労感を感じることしばし。
中盤ぐらいまで主人公は流されるまま、救世主となる責任を考えずに物語が進みます。
適当で、軟弱で、根性なしの主人公。
あれ? こういうダメな主人公は最近やった他のゲームにもいたような?
まあ中盤以降はそれなりに責任を自覚し、多生はマシになりますが。
シリアスなシーンで主人公とヒロイン達が軽い漫才を始めるということが度々あり、
その度に私のやる気をごりごり削いでくれました。
もっとメリハリを付けるべきだと思うんだ。
その割に、ヒロイン達は登場時とHシーン以外では大した存在感があるわけでもなく、
ゲームを攻略してしまった今でもキャラとしての愛着はあまりありません。
リノンの地核でのあのシーンだけは、頑張ってるとは思うけど。
全体的に軽佻浮薄、とってつけたような展開ばかりで、いまいち没入できず。
主人公の描き方如何によっては、大分変わるんじゃないかなと思います。
(以下多少のネタバレ)
ラストもかなりの投げっぱなしジャーマン。
詳しくは後述ですが、あの終わり方にはポカーンとしてしまいました。
もうちょっとマシな、納得のいく締め方があるんじゃないかと……。
(終わり)
・キャラ
ヒロイン勢は、
ヤハ ……ツンデレ(?)
リノン ……天然
マリア ……幼なじみ
ナタス ……神秘的なお姉さん
セシリア……堅物だけど頑張り屋
バディ ……無口な悪魔っ娘(?)
エレミア……守銭奴幼女
チャド ……ちゃらんぽらんな盗賊お姉さん
とそれなりのラインナップ。
といってもそれぞれのヒロインを、魅力的に描写してくれている、
とはお世辞にもいえないストーリーなので、不完全燃焼気味。
主人公は……ナヨっちくて女たらしなので余り好きではないです。
後半はまだ多少は成長してくれているのでマシなのですが、前半は本当に辛かった。
何でこんな奴にみんな惚れていくのか理解できませんでしたもん。
マリアのヤンデレ化フラグも幾つか転がっている気もしましたが、
別にそんなことはなかったぜ!
・エッチ
うん、しょぼい。
上記ヒロイン勢ではエレミアとチャドにHがありません。
個人的にリノン(?)触手、リノン敵中フェラ、セシリアHはそれなりでしたが、
そもそも数が少ない上にエロくない和姦ばっかりなので微妙な感じ。
マリアの野外でのあの唐突なエロシーンは、苦笑いするしかなかったですね。
ハハッワロス状態!
・CG
塗りは頑張ってるよ!
しかしなぁ、Karenさんの絵がどうにも見劣りしてしまってならない。
夜が来る!!の時の絵は良いのにね。
まあ全編みつみ絵でこのゲームを作ってもくどくなりそうな気もしますが。
ポリゴンも大変そうだしね!
個人的にはセシリア拘束シーンの絵が大好き。エロシーンよりエロい。
・総評
評価:B
ストーリー、エロ共に微妙と言わざるを得ませんが、
RPG部分でかなり楽しむことが出来たため、最終的な評価はBとなりました。
Leafにしてはあまりにもお粗末なストーリーでしたね。
うたわれ、いやせめてTtTレベルだったら文句なしに良作だったのですが。
肝心のRPG部分も面白いとはいえ、世界が狭すぎる。
エロゲ業界大手とはいえ、やはり3DRPGは無理があるんですかね。MOTTAINAI!
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ここから先はネタバレ全開です。閲覧には注意をお願いします。
エクストラボス強すぎワロタ。どうもこんばんは、嵯峨です。
Battleモードだと、LV80でも手も足も出ないってどうよ?
あ、ちなみにラスボスはほとんど苦労しませんでした。
ヴァラナンシの状態異常と爆速の比べればあの程度軽い軽い。
しかし、LV60前後で突っ込んでたら勝つ自信あんまりないなー。
そう考えると、普通の人にはかなりきついラスボスなのかも。
いいねー、この前時代チックな難易度設定。好感が持てますよ!
と、褒めたところでいくらか箇条書きっぽくツッコミとか雑談とか。
・ディーポの存在価値って何?
そもそもディーポの存在を忘れている人がいそうなので一応書くと、
オープニングで出てきたリノンの周りにいるコウモリ?です。
リノンの通常攻撃では使うけど、あれは別にディーポじゃなくても良いですしね。
なんでこいつを出したのか。うーむ。
・リノンのクロワッサンネタが意外と多かった
中盤以降はさっぱりでしたが、序盤は色々と弄られてましたね。
ベーグルと良いクロワッサンと良い回復アイテムがパン系なのといい、
Leafはなんでこんなにパンを推してるんでしょうか。
・往復多すぎ
方舟を何回行ったり来たりしたことか。
マップを使い回したいのはわかるけど、あれはちとやり過ぎな気が。
3Dのマップを作るのは、大変なのはなんとなくわかりますけどねー。
・スウェンの物語からの退場の仕方が唐突すぎる
いや、理屈はわかるんだ!
執念からチャドを斬り、ベーグルまでも殺そうとしたその気持ちもわからんでもない!
でも、あの展開はねーべ!
序盤から登場し、宿敵っぽいポジションに常に居座ったあげくの、
唐突な味方宣言からの物語からの退場。
あの一連の流れにはマジでがっくりきました。せっかくのシャアが……。
・セシリア・エレミア・ナタスは最後何してたんだ?
これがわからずに2chのスレを見に行ったんだけど、
どうやら地核に行って喰らう者を倒していたらしい?
どうにも釈然としない。
・ラストの流れが投げっぱなし
流れは何となくわかる。あくまで独自解釈だけど。
世界時計を倒したぞ! ……あれ?(ここまで自分操作)
世界時計を倒すには救世主は二人必要だったんだ!(ここからエピローグ)
聖書をアダマンの体内に入れ、世界と隔絶すれば、その記述はなかったものとなる。
つまり、歴史を巻き戻せる。
それを用いて、ベーグル以外の3人を10年前の過去に逃がす。
希望はまだ失われていない。
過去に戻ったマリアはベーグルとの子供を授かっており、
その為か、無くなるはずだった記憶を失うこともなかった。
(リノンとヤハ、ナタスはどうなっているのか不明)
授かっていた子供は双子、つまり救世主が2人いる。
(単純にアダマンの血筋というだけで良いなら、
2人といわず世界中から相当数集められるはずなので、
双子は一卵性双生児で聖書の救世主の認識は遺伝子とかそういう話になる?)
10年の後、再び果ての砂漠を越えリノンがやってくる。
(このタイミングでしか砂漠を渡れない何らかの要因があるのだろう)
今度の旅は、ベーグルとマリアの子供2人と、おそらくはリノンとヤハ。
ベーグルは世界時計の操り人形となり、
製造したバディと共に双子の前に立ちふさがる壁となる。(スウェン的ポジション)
(右目を見る限り、自我が失われていそう。スウェンの轍を踏まないためか?)
(しかし、10年経った時点で、過去のマリアとベーグルも街に存在しているのでは?)
(ここらへんはよくわからない)
結局2人の救世主により世界時計破壊、大団円!
エピローグが濃厚すぎるだろ……。
自分で操作したキャラクター達は負けました→エピローグで何とかなったよ!
というのは、どうにも納得いかない。
もうちょっと「自分(主人公)達で問題を解決したんだ!」という感じが欲しかった。
個人的には、二人必要だったんだ!のところでセシリア・エレミア・ナタス登場。
エレミアが
「ベーグル! お前が神に選ばれた救世主なら……」
「わたしは民に選ばれた救世主だ!」
とかなんとか叫んで不思議パワー発動、協力して世界時計ぶっ壊すENDとかの方が良い。
つか、エレミアは絶対その伏線だと思ったよ……。
・ラストのベーグルが聖書食べ出すシーン
思わず吹いたwww
いや、シリアスなシーンなんだろうけど、
あの必死な顔でぐっふぐふ嘔吐きながら紙食べるベーグル。
……駄目だ、思い出しても笑える。
・3Dマップには影が欲しかった
なんか影がないとキャラが地面に立ってる気がしない
・偽リノン触手シーン
おいおいLeaf何トチ狂ってるんだよwww 序盤からヒロイン凌辱っすかwww
と喜んだ俺の純真な気持ちを返せ!
・エクストラボス強すぎ
やりがいはあったけど、ヴァラナンシ以降は強すぎて投げましたw
でも、もうちょっとLV上げすれば何とかいけそうな感じでしたね。
頑張らないと倒せない敵がいるというのは良いですよね。
まあこんな感じ。
ENDING云々のところはすっげー勘違いをしているかもしれません。
もう1回しっかり見ればまた違う解釈が出てくるのかもしれませんが、
昨日の今日でもう1回ラスボスを倒すのが面倒なのです……。
個人的には払った金額分はきっちりと楽しませてもらったと思います。
不満もなきにしもあらずですが、まあこんなもんでしょう。
興味がある方は買ってみてはどうでしょう。
序盤を乗り切れば、それなりに楽しめるRPGだと思います。
「君が呼ぶ、メギドの丘で」感想
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